ゆずとお月様

2005/10/28

20. ジョエルロブションよもやま噺


ラマダンのモスラムと行くマックかな

よく判らない噺に出会う。多い―。
で、この柚子馬鹿そういうことに直面した時は物事なるだけ自分で考える。もっとも、恩義を受けた人、会社数知れず、感謝の限りなく、会社を営んでいる以上世の中の常識やルールに納得し、世間様同様従っている。

だがしかし、自己が”理”だと思う事柄に関して、別に村八分を恐れるわけでも、大きなスポンサーがついて云えないことがあるわけでも、誰かに、組織に、陰でコソコソして無理に取引してもらっているわけでも、ご機嫌を伺わねば自分の立場や給料が左右されるような場所で生きているわけでもない。吹けば飛ぶような会社だが・・・、いや、

まあ、枯木ゆずの世界は己の世界であって、柚子馬鹿の生き様は今のところ、大きな流通や、小売団体や、農協の傘下にあるわけでもなければ、強制されているわけでもない。
己が想いを、考えを形にし、行動に移し、世の中に、お客様に問い、己が心情になるだけ正直に生き、生きようとしている。またそれを評価してもらっていると思っている。
あの家元が、あの三國が使ってくださっている―。
これだけのお客様に見守られているのだから・・・。

ところで、松田美智子先生のことを書かせて頂かなくては、書いておかなくては・・・。松田美智子先生は特別だ。”枯木ゆず”って何?と10人中10人が聞いてくる大昔。”こころざし”しかなかった頃に、味見ひとつで見出してくれた。食の業界で”最初”に見出し、何年にも渡り、地震があろうが、火災があろうが知名度があがろうがあがらなかろうか、その一貫したスタイルは揺るがない。変わらない。こういう関りあいをして下さる方は実に少ない。もの凄い。誰がなんと云おうと松田先生は一番だ。「枯木ゆずを業界の方で最初に見つけ、さりげなく常に応援してくださっているのは松田先生である。」

料理の先生といえば
とある会場でたまたまその先生のところに行った”ゆず一味”の別容器の竹が割れていたことがあった。竹はナマものだから、とりわけ冷蔵庫ではひび割れすることがある。が、よりによって先生のやつが割れた。で、お叱りを受けるのだが、そのとき柚子馬鹿が会場にいない時で、私の代わりにマネキン(売り子のお姉さん)さんがお叱りをうけた。人一倍責任感のあるマネキンさんだったか、怖かったのか、柚子馬鹿現れるやいなやマネキンさん「どうしよう、どうしよう、どうしよう」の連呼に涙。こっちも単純、俺が行ってくると、先生との名刺交換が切欠か、「うちの竹はこっちから割れるから・・・」。これ、なんかのラジオでも言った。
ところが、さすが松本忠子先生。洒落ている。2年後ご自身の雑誌で紹介して下さった。万歳!。

山本益博先生との出会いは劇的。ロブションに会うためにマカオに行った半年後、たまたま東京高島屋の催事の後、ロブションのお店に伺った。
よく、「それは仕事ですか?プライベートですか?」という質問をうけるが柚子馬鹿にはあまり、そういう発想はない。物事極力無理してやるものではない。旅一つとってもそこの人間に出会い、そこのものを喰う事は大切なことで、逆にそういうことをしないのは(しないとおさまらないぐらいでないと)善悪ではなくて、駄目じゃないのか・・・。この日もたまたまというか、いつもというのか限定のゆずドリンク1本をもっていた。それも最終ロットの。カウンターを見るとマスコミでしか知らない山本先生が数人の方と談笑されているではないか。ほんの一言、「シンプルな製品です。どうぞお召し上がりになってください。枯木ゆずは大変貴重なゆずです。」資料もなにもなし、「貴重なものをありがとう」に近い丁寧な言葉をいただいた。たったこれだけ。・・・1年もしない間に数度も機会を下さった。もの凄い。

まだある、まだある、刃物の切れ味を止め剃刀の刃を止める・・・おっと関係ない。

一般的には行動というものは目的があって起す、というのだろうが、柚子馬鹿チトにゅあんすが違う場合が多い。ま、学習して起す行動よりもむしろ、やらずには居られなくなって、夢中になってやる場合が多いとでもいうのか。

月浮かむ 草を枕の ペルシァ湾



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In 2004, Kanetoshi’s president and master chef Joel Robuchon had their first encounter. This led to the inclusion of Kanetoshi Koboku Yuzu in the Joel Robuchon Selection−the first such honor ever extended to a Japanese product. This special gift set commemorates the first anniversary of that meeting. The selection recognizes the enthusiasm and joie de vivre of Kanetoshi as a representative of yuzu lovers everywhere. A limited quantity of these special gift sets will be on sale for a limited time and at selected outlets only. The gift set is a once-in-a-lifetime offering made from a selection of the very finest of the year’s yuzu crop. It carries Kanetoshi’s best wishes for prosperity and happiness in the coming year.

In cultivating the koboku yuzu, we are keeping alive a part ofJapan’s cultural heritage.At Kanetoshi, we hope that the spirit of this unique tree will continue to bring happiness to an ever-widening circle of people everywhere.

…Mr.Yuzu (Yuzu-Baka)

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たとえ国内の権利者にいろいろといわれても、
あたしゃ、柚子家で柚子馬鹿で、ゆずれないもはゆずれない。文句あるか。
そのことが伝統を…、ロブションの意気に応えることになるはずだ…。
これを土佐では”ゆずらんにかわらん”と云う。。。ゆずに蘭の花が咲く様よ、いや、
変わるにかわらんは=変わる、変わらんにかわらんは変わらない…判るぅ?
この品続けられそうか…
そういう状況が産まれたらお客様に感謝…