2004/03/26
4. お仏壇
念願の仏壇が先日春のお彼岸にやっと入りました。
思えばこちらにいる時はいつも朝夕ご先祖様に報告したりお念仏をあげたりしていたお仏壇が、あの阪神大震災で壊れてしまい、修理に出すこともできない状態でだめにしてしまったまま、机の上や棚の上で辛抱してもらっていたご先祖様。以前のお仏壇より小さくまとまったお仏壇でもやっと安住の住処(すまい)に収まっていただけた思いです。
前日から部屋を清めて朝早くに安置して、お燈明をつけたとたん一度に部屋がぱっと明るくなりました。家族で一心にお経を上げて九年間のご不自由をお詫びしました。
気持ちまで落着いた感じがして何だか暖かい気分になりました。
何代も何代も受け継がれて今日の私達が有る事の感謝を改めて強く感じました。
柚子の種をまき、雑草やいばらを除いて我が子以上に慈しんで20年。やっと実をつけ創めて年々秋の収穫を重ね、次の代も、又その次の代も盛り育て乍ら、若木の増植につとめて今があるのです。
その下にも上にも優しい生き物達が暮らしています。
受け継いだ責任は先人の心を大切に次代に引継ぐ事だと思います。
これが何よりの供養だと自分に言い聞かせている現在です。
心を注いだだけよい実をつけ、返してくれるように思います。
人の心もまた同じだと思います。そんな事をしみじみ感じるこの頃です。
柚子女